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PIP関節(第二関節)のスポーツ外傷

     PIP関節スポーツ障害

(佐藤)バスケットボールやバレーボールなどの球技で最も怪我しやすいところといえば指の第二関節(PIP関節といいます)です。指先にボールが当たって(いわゆる突き指で)痛くて動かせない、腫れてきたという時、まずはレントゲンで骨を確認するわけですが、指の中央の骨が剥離骨折している事が多いです。


この怪我、正式には中節骨剥離骨折といいます。患者さんはとにかく日常茶飯事で非常に多い、毎日のようにこのレントゲンを見ます。骨折というと本人も親御さんもびっくりするようですが心配はご無用です。特に手術も長期のギプス固定も必要ありません。2週間程度、となりの指とテーピング固定していただければ十分です(痛みが強い場合は短期間ギプス固定をすることもあります)。成長期の子供の場合は特に回復が早くこれくらいの期間でスポーツ復帰できるようになります。

     PIP靭帯損傷

ただし、注目して診察する箇所がもう一つあります。PIP関節の靭帯が切れていないかどうかという事です。PIP関節が動く方向は動かして貰えればわかりますように曲げると伸ばすの1方向だけです。横や斜めには動きませんし、動かないように関節周囲にしっかりと靭帯が張っています。突き指をするとこの靭帯が運悪く切れてしまう事があります。レントゲンで骨折がなくても症状としてはこちらの方が重篤です。少し関節にストレスを加えるとあらぬ方向に関節がぐにゃりと曲がってしまいます。そのまま無理に使い続けると関節の不安定性が残る場合がありますのできちんと治療する必要があります。早期に手術をするか長期間ギプスをするかご本人と相談ということになります。手術の場合、靭帯が骨から剥がれることが多いので骨の中に糸がついた特殊なスクリューを埋め込んで、ここに切れた靭帯を引き寄せます。現在まで当院で行った手術結果は良好で関節の硬さが残ることもほぼありません。



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