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へバーデン結節 (手指変形性関節症)

   へバーデン結節

(佐藤)ヘバーデン結節という病気について紹介させていただきます。なんだか小難しい名前がついていますが、指の第一関節(DIP関節といいます)の経年変形です。ちなみに、第二関節の変形をブシャール結節といいます。


変形性手指関節症は、誰もがなる訳ではありませんし、長年指を酷使してきたとかこなかったとかもあまり関係ありません。遺伝性があるようでいわゆる体質ですのでどう仕様もないのですが、中年期以降になると徐々に発症してきます。症状としては手を使い始めると痛みを感じ特に夕方に強くなります。進行すると人差し指〜小指の第一関節がゴツゴツと膨らんでくるので、変な病気ではないかと心配になって受診される方が多いです。レントゲンで見ると関節軟骨部分が消失して骨の突起が出ています。


この病気は関節リウマチとは異なります(リウマチでは指の第一関節は侵されません)。残念ながら元通りのきれいな関節にはもどりませんが、予後は良好で高年期以降はほとんど痛みがなくなります。湿布や塗り薬などでの対応で十分です。日常生活に大きな支障を来すことはまずありません。
     嚢腫

ただし合併症として関節からゼリーがたまった腫瘤がとび出てくる事があり (粘液嚢腫といいます) 注意が必要です。皮膚が薄くなり破けてしまうことがあるのですが、ばい菌が入って感染する危険があります。この場合は時期をみて手術的に切除することもあります。


同疾患についての情報を新旧併せて要約すると以下の通りです。女性ホルモン(エストロゲン)は手指の関節や腱を良い状態に保つ役割がある→女性ホルモンの急激な低下によって進行しやすい。→大豆食品に含まれるイソフラボンが腸内で代謝されてできるエクオールが女性ホルモンを補う役割をする。→ただし腸内でエクオールを作れない体質の人がいる。家族性が強く母親が発症していれば娘も発症する確率が非常に高い…という事です。


まだ変形が進んでない段階で大豆食品をとる、または直接エクオール(残念ながら保険適応外)を摂取することが予防につながるかもしれません。




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