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外反母趾

   外反母趾




外反母趾の特徴的な症状は、足の親指(母趾)の先が第2趾のほうに「くの字」にまがり、付け根の関節の内側の突き出したところが痛みます。その突出部が靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。靴の歴史の長い欧米人に多い病気でしたが、最近では日本でも次第増えています。






Q1.どのくらい変形があれば専門医にかかる方がいいですか?


 (野口)やっぱり痛みですね。基本的に変形があっても痛みがなければ専門医は積極的な治療にはかかりません。原則論ですが、外反母趾に限らず保険証を提示して医師にかかるには、痛いなどの症状を有することが必要です。症状がないのに治療にかかることはできないのです。しかしながら日常生活上のアドバイスなど相談に乗ることはできます。









Q2.外反母趾は遺伝しますか?


 (野口)遺伝学的にしません。遺伝よりもいわゆる「幅広」といわれる開張足や、他趾よりも長い母趾などの形態的な特徴、あるいは靴などの生活習慣や外傷の既往、関節リウマチなどの関節変形を生じる疾患などが外反母趾になりやすい原因と考えられています。アフリカの靴を履かない部族の中にも外反母趾の人がいるといわれていて、必ずしも靴が原因ではないということが言われています。

 

 







Q3.外反母趾に効果的な靴などはありますか?


 (野口)外反母趾に悪い靴は、先の尖ったヒールです。ですから効果的な靴というと、つま先を締め付けない、ぴったり合った平らな靴になります。緩くてもいけません。最も良いと思うのは鼻緒のついた草履、いわゆるビーサンなども足部内在筋を刺激するので外反母趾だけでなく浮き指にも効果的です。









Q4.外反母趾になると全身の健康に何か影響が出たりしますか?


(野口)全身的な健康に直接影響することはありません。足部の痛みで歩行に支障が出て適度な運動ができない、または履きたい靴が履けないという、気持ちの上でのストレスは多くの患者さんが抱えているようです。









Q5.外反母趾予防になる歩き方は有りますか?


 (野口)外反母趾の予防として自分自身でできることは前述しましたように足部内在筋をどう活性化させるかなので、極論するならばつま先だけで歩く、踵をつかない出歩くことになりますがこれはちょっと無理ですよね?またこれも述べましたが草履やサンダルで歩くのも方法ですが、すでに変形の進行している人にはかえって悪影響が出ることもあるので注意が必要です。

 

 







Q6.リハビリやテーピング等で良くなりますか?


 (野口)変形がまだほとんどない外反母趾の予備軍では、足部内在筋のトレーニング(タオルギャザーや足指ジャンケンなど)を6カ月〜続けることによって進行を予防できるといわれています。テーピングやサポーターはストレッチ効果や、一時的な靴の中の環境を改善することはできますが、根本的に外反母趾を治すことはありません。これらの事は英語論文で明らかになっています。

 







 

Q7.手術をしないと治りませんか、手術はどのようなものになりますか?


 (野口)今まで述べてきたように、ある程度以上変形を生じた外反母趾は保存的に治ることはないので、治そうと思ったら手術しかありません。手術は中足骨という骨を切って母趾の方向を変え、母趾を支えている周囲の筋のバランスを整えるという方法が基本です。変形の程度により骨切りの場所が変わったり、2カ所を骨切りすることもあります。また足部は5本の指のバランスが大事なので、場合によっては他の趾の骨切りが必要になることもあります。

 冒頭の話に戻りますが、外反母趾の積極的な治療には痛みを伴います。ですから変形しているだけで痛くない人が手術を受けるとかえって生活レベルが下がってしまいます。そもそも足趾は加齢と共に変形するのは誰にでも起こることなので心配いりませんが、気にある事があれば相談してください。












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