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アキレス腱断裂は、足首の後ろにあるアキレス腱が部分的または完全に切れる怪我で、特にスポーツ中に多く見られます。 原因としては、急なジャンプや踏み込み、急な方向転換が挙げられ、運動不足や加齢で腱が弱くなっているとき、疲労の蓄積時やある種類の内服薬摂取時などに発生しやすいです。 断裂時には、突然の激しい痛みとともに「ポン」と衝撃音がすることがあり、歩行が困難になる場合があります。 診断は触診や超音波、MRIなどで行われ、治療法としては、手術による縫合か、ギプスでの固定など保存療法があります。手術後や保存療法中はリハビリが必要で、通常3〜6か月ほどかけて回復しますが、早期治療が予後を良好にします。 |
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Q1.アキレス腱断裂と診断された場合、どのような治療法がありますか? (野口)上に挙げてあるように保存治療と手術治療があります。手術は特にスポーツ選手など活動性の高い人に向いています。保存治療は約1ヶ月のギプス固定かつ免荷(松葉杖生活)ができる人が条件です。一般に手術をしたほうが再断裂のリスクが減ると言われていますが、傷ができて癒着するので患部の違和感が長引きます。保存的治療だと癒着も少なく、違和感があまり出ません。どちらにしろ、治療のキモは、元の長さにしっかり修復させることです。 Q2. 手術が必要になるケースとそうでないケースの違いは何ですか? (野口)手術が必要になるケースは、エコーなどで断端同士がしっかり戻らない人、積極的にスポーツを志向する人です。また、手術をしない人は、身体的な事情で手術の麻酔ができない人です。断裂した断端同士がしっかり寄って元の長さに戻せる人は手術で縫合せずに保存的に治療しても良いです。
Q3. 手術後、アキレス腱が元の強度に戻る可能性はどれくらいありますか? (野口)治療せずに放っておいても必ず元の強度には戻ります。 Q4. 再発リスクを減らすためには、どのような対策が必要ですか? (野口)同じ部位の再発はあまりありませんが、逆側のアキレス腱断裂は時々あります。気を付けてもらうしかないですね。 受傷部位の再断裂は治療経過中、特に3ヶ月以内に起こることが多いのでその間は慎重に 生活してもらう必要があります。 Q5. スポーツ活動に復帰するまでの目安はどれくらいですか? (野口)例えばNBAの現役選手でゲーム復帰に約8ヶ月かかっています。 |